西崎病院ブログ

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医療講話・健康講話

11月から今年の2月にかけて糸満市の各部落でお話をさせて頂きました。お集まりいただいてありがとうございました。 「健康長寿のために手抜きできること、できないこと」 内容は上記のブログで簡単にまとめています。 話をしていくにつれ、少しスライド… 続く

11月から今年の2月にかけて糸満市の各部落でお話をさせて頂きました。お集まりいただいてありがとうございました。

「健康長寿のために手抜きできること、できないこと」
内容は上記のブログで簡単にまとめています。

話をしていくにつれ、少しスライドも変更していきました。
www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/seizonritu2007.html
全がん協の10年生存率が1月末に更新され、これもスライド変更しました。やはりがん検診では、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんのチェックがおススメで、逆に前立腺がん、甲状腺がんなどは、安易に健診をしなくてもよいかも、というデータです。
www.asahi.com/articles/ASJ1M4GW3J1MULBJ00C.html
朝日新聞の記事が簡単にまとめています。正確なデータは全がん協のHPでいろいろ解析できますね。



がん健診の話では、特に若い世代の方、働き盛りの方の健診をお勧めします。胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんなどは、早期に見つければ非常に治癒率は高いです。がんですから、進行してしまうと予後は厳しくなってしまいますが、これらのがんは健診で早期に見つけることができます。


西﨑病院  糸満市座波371-1
098-992-0055

アメリカ糖尿病学会の糖尿病標準治療指針2016

アメリカ糖尿病学会の糖尿病標準治療指針2016(Standards of Medical Care in Diabetes 2015)が出されました。(肥満、ダイエットについて) 毎年1月にアメリカ糖尿病学会から標準治療指針が出されます。毎… 続く

アメリカ糖尿病学会の糖尿病標準治療指針2016(Standards of Medical Care in Diabetes 2015)が出されました。(肥満、ダイエットについて)

毎年1月にアメリカ糖尿病学会から標準治療指針が出されます。毎年少しづつ変わっていくようですが、今回は新しく大項目になった肥満のところを備忘録代わりにまとめてみます。

Obesity Management for the Treatment of Type 2 Diabetes
Diabetes Care 2016;39(Suppl. 1):S47–S51 | DOI: 10.2337/dc16-S009
care.diabetesjournals.org/content/39/Supplement_1

内服治療 推奨
●肥満の2型糖尿病患者の内服選択では、薬が体重に与える影響を考える事(推奨度E)
●糖尿病以外でも、体重増加につながる薬は出来るだけ減らすこと。
●抗肥満薬は、BMI27以上の2型糖尿病患者の食事・運動療法などの補助になりうる。薬のリスクとベネフィットを考慮すること。
●抗肥満薬を開始しても3か月で5%のダイエットができない場合は、中止して他の治療薬や方法を考えること。

体重が減る糖尿病の薬として、メトホルミン、αグルコシダーゼ阻害薬、GLP1阻害薬、アミリン類似薬(Symlin 日本未発売)、SGLT2阻害薬が挙げられています。DPP4阻害薬は体重は減らしも増やしもせず。インスリン分泌促進薬、チアゾリジン、インスリンは体重を増やします。
体重が増える他の併用薬として、非定型抗精神病薬(クロザピン(クロザリル)、オランザピン(ジプレキサ)、リスぺリドン(リスパダール)など)、抗うつ薬(三環形抗うつ薬、SSRI、MAO阻害薬(エフピー))、糖質コルチコイド(ステロイド)、黄体ホルモンを含む経口避妊薬、ガバペンチン(てことはリリカはどうなんでしょう、少し太る印象はありますが)、抗ヒスタミン薬、抗コリン薬が挙げられています。

FDAが認可している抗肥満薬一覧

この表の中で日本で処方できるのは、リラグルチドとトピラマートですが、いずれも適応外。逆に日本で抗肥満薬として残っているマジンドールはないようです。

ADA2015年版の糖尿病薬一覧の日本語訳
nishizakihospital.ti-da.net/e7941916.html

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糖尿病・健康長寿教室シリーズ 腎症があるときの食事の考え方(透析予防、患者向け)

腎臓の状態に応じて、食事療法はガラリと変わります。 腎臓を守るために、食事療法はとても重要です。腎臓が悪くなってくると食事療法が少し難しくなります。簡単にいうと以下のようになります。 ★糖尿病腎症2期:尿たんぱく(-)、尿中微量アルブミン3… 続く

腎臓の状態に応じて、食事療法はガラリと変わります。

腎臓を守るために、食事療法はとても重要です。腎臓が悪くなってくると食事療法が少し難しくなります。簡単にいうと以下のようになります。

★糖尿病腎症2期:尿たんぱく(-)、尿中微量アルブミン30以上の時。
炭水化物はやや少なめ、脂肪、たんぱく質はバランスよく。
      ↓
★糖尿病腎症3期:尿たんぱく(±)以上出ているとき。
2期と4期の間の食べ方。
      ↓
★糖尿病腎症4期:eGFRが30未満のとき
炭水化物、脂肪は多めに、たんぱく質は少なめに。
(実際にどんな食事療法になるかは人それぞれですので、栄養士に相談を!)

特に腎症4期になると、今までと逆に、糖分、脂質を多めにとる食事療法になります。これには理由があります。
腎臓はフィルターの役割をしています。細かな血管が網の目の様にたくさんあり、その血管が壊れて破れてしまうと、尿たんぱくが漏れてきます。ですから、尿たんぱくが(+)というのは、腎臓が今現在壊れています、ということを表しています。しかも、尿たんぱく自体がフィルターをさらに壊してしまいます。
ですから、尿たんぱくが出ないような治療をするのが大事です。そのために食事のたんぱく質を減らし、代わりに糖分、脂質を多くするのです。

他に大事なこと
●血中カリウムが高くなる人は、カリウムも減らす。
(生野菜、生果物を控える。茹でて茹で汁を捨てるとカリウムは抜けます)
●塩分は1日6g以下を目標に!
●肥満の人は少しダイエットを。ふつう~やせ型の人は少し多めのカロリーを。

炭水化物は低GI(グリセミックインデックス)のものがおススメ。
脂肪は植物性、常温でも液体、新鮮なものがおススメ。

腎臓を守る食事療法は難しいので、栄養士、糖尿病療養指導士と話しながら覚えるのが良いでしょう。

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