糖尿病だけでなく、生活習慣病もたくさんあります。その中で何が一番健康寿命に影響しているか?そのヒントとなるものがランセットに掲載されました。
Global, regional, and national comparative risk assessment
of 79 behavioural, environmental and occupational, and
metabolic risks or clusters of risks in 188 countries,
1990–2013: a systematic analysis for the Global Burden of
Disease Study 2013
www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736%2815%2900128-2/abstract
世界の健康寿命に関係する79の因子を188か国で調べてまとめた超大作です。ビルゲイツ夫妻がスポンサーです。さすが。
世界全体の健康寿命(DALYs)に影響する危険因子2000年と200013年の比較。
ここ13年で栄養不良や衛生状態などはかなり改善し、その代りにメタボ系が上昇してきているのが分かります。
日本人男性の健康寿命に影響する危険因子1位は喫煙
日本人女性の健康寿命に影響する危険因子1位は高血圧
日本人の健康寿命(DALYs)に影響する危険因子トップ10
1. 高血圧
2. 喫煙
3. 空腹時血糖(糖尿病)
4. 食塩摂取の過多
5. 肥満(BMI)
6. アルコール
7. 運動不足
8. 腎不全
9. 果物不足
10. 大気汚染(Particulate matter)
アメリカ人の健康寿命(DALYs)に影響する危険因子トップ10
1. 肥満
2. 喫煙
3. 高血圧
4. 空腹時血糖
5. アルコール
6. 総コレステロール高値
7. 運動不足
8. 薬物乱用
9. 果物不足
10. 腎不全
先進国全体
1. 血圧
2. 肥満
3. 喫煙
4. アルコール
5. 空腹時血糖
6. 総コレステロール高値
7. 腎不全
8. 塩分過多
9. 運動不足
10. 果物不足
中国では大気汚染、家庭内空気汚染(石炭ですかね?)がトップ10に入るなど、お国柄が出るのが分かります。
沖縄は、日本とアメリカの中間くらいですかね。ダイエットが比較的重要になる県でしょう。
このデータは国全体を見ているので、個人に当てはめて考えるわけにはいきませんが、健康寿命を長くするために、この順位を考えながら診療していきたいと思います。
参考
「ミレニアム開発目標(MDGs)報告2015」 の概要(日本語プレゼンテーション資料)
www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/15009/
飢餓や衛生状態はかなり克服しているようです。素晴らしい。代わりにメタボ、所得格差、紛争(による難民)などが問題に。
The Lancet Special Series on Japan: Universal Health Care at 50 years
『ランセット』日本特集号:国民皆保険達成から50年
www.jcie.or.jp/japan/csc/ghhs/lancetjapan/
健康で長生きするためには、糖尿病以外に何を優先して気を付けるべきか。
blog.livedoor.jp/blogiinkai-tounyoubyou/archives/17167516.html
blog.livedoor.jp/blogiinkai-tounyoubyou/archives/17163482.html