西崎病院ブログ

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健康長寿 医療講話 生活習慣病 西﨑病院 糸満市座波371-1 098-992-0055 講演会

これって認知症?~認知症の気づきと対処法~

南部地区医師会より、第5回市民講座のお知らせです 日時:平成28年1 1月13日(日)開演14:00~16:00 会場:南部地区医師会館(老健施設東風の里)2階多目的ホール 当院副院長 脳神経外科の國吉毅先生が、 「これって認知症?~認知症… 続く

南部地区医師会より、第5回市民講座のお知らせです
日時:平成28年1 1月13日(日)開演14:00~16:00
会場:南部地区医師会館(老健施設東風の里)2階多目的ホール
当院副院長 脳神経外科の國吉毅先生が、
「これって認知症?~認知症の気づきと対処法~」をテーマに
特別講演をおこないます。
入場無料となっておりますので、ぜひお越しくださいませ(^^)

(以下は2012年に以前の勤務先でまとめていたものです)
糖尿病になると、認知症になる確率が上がります。

世界の調査をまとめたものでは、1.5倍~2倍ほどアルツハイマー型認知症になりやすいようです。

iospress.metapress.com/content/g16878t646635637/

65歳以上の日本人を15年追跡した研究では、(福岡県の久山町研究)、耐糖能異常では脳血管性認知症に4.2倍、アルツハイマー病で4.6倍なりやすい、という結果があります。ちなみに糖尿病患者だけを7年追跡した時は、差がなかったようです。これは、糖尿病患者が認知症が出現する前に比較的若くで死亡するからかもしれない、と記述されています。

www.rouninken.jp/member/pdf/18_pdf/vol.18_01-23-06.pdf

(日本語のPDFで分かり易いです)

今回は、認知症にならないための予防法と、認知症になったときの対処法をまとめてみました。認知症といっても、脳血管性、アルツハイマー型などいろいろありますが、今回は全部ひっくるめています。

※認知症にならないために(一般的なこと)

• 運動をする。

• 生活習慣病の治療をする。(脳卒中予防のため)

• サプリメント・栄養食品の効果は分かっていない。

• 魚料理、ナッツ類は良さそう。

• 少量の酒は良いかも。(赤ワインをグラス1杯位が良さそう、多すぎはダメ)

• 社会活動を続けるのは良いかも。

• 頭をあまりぶつけないようにする。

• 禁煙する。

参考:日本神経学会認知症疾患治療ガイドライン2010

www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/sinkei_degl_2010_05.pdf

※認知症にならないために(糖尿病で気をつけること)

• 重症低血糖をなるべく避ける(最優先)。

• 元気な年齢なら、どんな時でも血糖180mg/dl以下を目指す(HbA1c6.9%以下)

• 低血糖の危険が高くなる年齢になったら、HbA1c8%以下でOK。(低血糖予防のため。なるべく300mg/dl以下)

• 他の生活習慣病の治療をする。

参考:

Hypoglycemic Episodes and Risk of Dementia in Older Patients With Type 2 Diabetes Mellitus.(2型糖尿病患者において、重症低血糖の既往は認知症の危険を高める。軽い低血糖との関係は明らかでない。) jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=183750

Mid- and Late-Life Diabetes in Relation to the Risk of Dementia A Population-Based Twin Study. (13000人の双子の研究において、糖尿病では認知症のリスクは上昇する。中年に発症した糖尿病の方が、高齢に発症した時よりも認知症になりやすい。)

diabetes.diabetesjournals.org/content/58/1/71.full

Guidelines for Improving the Care of the Older Person with Diabetes Mellitus (アメリカ老年医学会 高齢者に対する糖尿病ガイドライン 2003年)

www.americangeriatrics.org/files/documents/JAGSfinal05.pdf

※糖尿病で認知症になったら

• 認知症にもいろいろな種類があります。まずは、どんなタイプか診てもらう。

• 副作用の少ない薬にする。(まちがって飲んでも大丈夫なように)

• 飲み方を簡単にする (毎食直前などは大変)。

• 自覚症状のない低血糖に注意。(自己血糖測定器があると便利)

• 急に状態が悪くなった時にどこまでの延命治療をするか、話し合っておく。

• シックデイに注意!!

シックデイ(病気の日):糖尿病では、病気などのストレスで血糖が上がりますが、同時に食欲が落ちて食事が取れないことがあります。このようなときに薬やインスリンをどうするか、とても難しくなります。その時の対処法をシックデイルールといいます。

www.dm-net.co.jp/seminar/12_/

その他参考

Effect of the treatment of Type II diabetes mellitus on the development of cognitive impairment and dementia (糖尿病患者への治療が認知症の改善に影響するかはまだエビデンスが足りない。2009年のコクランレヴュー。)

onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD003804/abstract

西﨑病院 糸満市座波371-1
098-992-0055

糖尿病療養指導士の講習会に出席しました。

2015年12月5,6日に糖尿病療養指導士の認定更新者用講習会が那覇で開かれました。私は6日の講師として出席しました。糖尿病性腎症から透析に進行していく症例に、どのように療養指導を行っていくか、というのを5~6人のグループワークをしながら考… 続く

2015年12月5,6日に糖尿病療養指導士の認定更新者用講習会が那覇で開かれました。私は6日の講師として出席しました。糖尿病性腎症から透析に進行していく症例に、どのように療養指導を行っていくか、というのを5~6人のグループワークをしながら考えるというものでした。各グループから少しずつ発表してもらったのですが、病気だけでなく、生活や心理面に配慮した処方提案や工夫があり、いい刺激になりました。

今回の沖縄の講習会参加者は66人。全員が沖縄の医療機関のスタッフでした。2日間で各グループ2回は発表できるようです。福岡や東京の講習会は200~300名ですから、まあ同じことは無理でしょう。本土の糖尿病療養指導士の方は、沖縄で受講するのもおススメだと思います。密度は濃いし、講義終わればちょっとしたリゾート気分になれます。会場にミラーボールもありますし。

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南部糖尿病ネットワークで講演会

南部糖尿病ネットワークで講演をさせて頂きました。 11/19に南部医師会館にて「メタボリックシンドロームに対する費用対効果に優れた指導法」という題名で講演をさせて頂きました。ご出席された方々本当にありがとうございました。 座長のみなみしまク… 続く

南部糖尿病ネットワークで講演をさせて頂きました。

11/19に南部医師会館にて「メタボリックシンドロームに対する費用対効果に優れた指導法」という題名で講演をさせて頂きました。ご出席された方々本当にありがとうございました。
座長のみなみしまクリニック島袋毅先生のお蔭で、質疑応答も活発で、盛り上がったのではないかと個人的に感じました。

講演で話せなかったダイエットに関する簡単なスライドがありますので、掲載します。






私見も入っておりますので、ご意見ご批判あれば、ぜひコメントして頂ければ勉強になります。

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