西崎病院ブログ

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西崎病院におけるインフルエンザワクチンの効果

今年は全国的にインフルエンザワクチンが不足しています。西崎病院では、薬剤部の努力もあり12月5日現在は在庫がありますが、場合によっては無くなるかもしれません。予防接種をご希望の方はお早めにどうぞ。

 

2016-17シーズンの当院でのインフルエンザワクチンの効果
感染委員会の大濱先生が調べた結果です。(test-negative case control study)

インフルエンザ様疾患受診患者全体でワクチン有効率47.4%(95%CI:23~64)、
インフルA型:ワクチン有効率40.5%(95%CI:11~60)
インフルB型:ワクチン有効率79%(95%CI:29~94)

ものすごくざっくり言うと、予防注射をするとインフルエンザになる確率が53%くらい減る、ということです。この結果は、世界の研究からもだいたい同様になります。
厚生労働省のインフルエンザQ&Aより
www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています

 

11月下旬に職員向けのインフルエンザ集団接種を行いました。
去年までは病棟では職員数人ずつの接種を数日かけて行っていました。1日あたりの件数は少ないのですが、オーダや問診票の処理やバイアルの管理が各部署にまたがり、かつダラダラと続くので、業務が煩雑になっているのでは、という指摘がありました。
そこで業務改善として試験的に今年は、3日間に会議室で一度に集団接種をやってみようということになりました。

集団接種実施後のアンケートの結果です。

大変良かった 50人
良かった   48人
どちらでも  17人
良くなかった 3人 (スケジュールが合わなかったとの意見)

スタッフからの意見(来年度への改善点)

1時間ではなく30分×3日間でも良さそう。
Drは1人(+1人サブ)でも良さそう。
バイアルから注射器に詰めるのと、注射するのがボトルネックになる。重点的にスタッフ配置を。

病棟スタッフからも煩雑な業務が減ったとだいたい好印象の意見を頂いています。外来スタッフなど一部しわ寄せがくる部署もありますが、職場全体としては効率化されたのではと感じました。
さらに、シーズン中なのでまだわかりませんが、接種率も向上しそうです。院内感染予防にもつながるかもしれません。

これからも安全第一で職場の業務改善を進めていきたいと思います。

4価インフルエンザワクチンについて

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