2025年の新年度が始まり、慌ただしい時期を迎えています。新しい業務に就かれた皆さんは期待と不安が入り混じった気持ちでスタートされた方も多いのではないでしょうか。世の中は、超高齢社会を迎え、少子化による生産人口の減少、労働力不足等で厳しい状況になってきました。西崎病院でも、慢性期医療のニーズが年々高まっており、職員不足、特に看護師・介護士の人手不足が大きな課題となっています。私たち病院も、新しいスタッフ確保に力を注いでいるところです。同時により良い医療サービスにも取り組んでいきたいと考えています。
こうした現状を踏まえ、昨年9月に作成した「病院および各部門の四画面思考」を今回見直し・改訂しました。改訂のポイントは以下の2点です。
①医療の質マネジメントシステムの導入、
②業務の見直しと文書管理、
当院の理念である「優しい病院」を目指して、職員一同、力を合わせて頑張いきましょう。(今回の改訂に合わせて、各部門の四画面思考、医療の質マネジメントシステムに関する考え方を掲載いたします。ぜひご一読ください)、
2025年4月18日
病院長 山城清二
医療の質マネジメントシステム(QMS)の取り組みの考え方
四画面思考法を使う(人間力と技術力の養成)
技術力
①固有技術:専門技術・知識(各人が持っている専門技術・知識)
②管理技術:質マネジメントシステム(QMS)
③調査技術:本質追及(四画面思考法)
人間力
「人と人の間から生まれる理想追及の力=情熱とエネルギー=炎」
「誰かのために自分で考え自ら行動する。毎日の実践行動で自分を変えて人を変える」
誰かのために毎日実践行動をとる。すると、周りも変わる。この方法論(四画面思考法)なら誰でも人間力がつく。初めは分からなくて、続けていれば力がついてきたことに気付く。3年続けられると気付く。信頼関係が重要。
(参考)
ビジネスエコシステム
3特性:協力、オープン、イノベーション
組織が協力し、共存しながら価値を創造するネットワークやコミュニティを創る。
ビジネスエコシステムが求められる6つの要因
・イノベーションの促進
・リソースの共有と効率化
・ネットワーク効果
・市場適応力の向上:時代の変化についていく力
・持続可能な成長
・共学共育共創の時代
四画面思考法
「人間主義を基軸(人間力)、技術的側面は調査技術」
意識改革→思考改革→行動改革 →習慣(凡事徹底)
【質マネジメントシステム(QMS)の導入・推進ステップ】2025.4月
ステップ1:質マネジメントの①理解、②目的、目標の明確化
すべてを理解しようと思わず、早めに実践に入った方がよい。問題を絞って活動を開始。
⇒運営委員会で報告。四画面思考法を改訂。まずは、稼働率の維持(入退院調整)。
ステップ2:導入のコンセンサスの獲得
経営層での目的・目標、方針の共有化、職員への周知(全員参加)
⇒運営委員会で報告。各部署へ告知。
ステップ3:推進体制の決定
推進コアメンバーの決定、推進事務局の決定、責任・権限の範囲の決定。
⇒病院長、事務長、看護部長、地域連携室長(入退院調整)
ステップ4:質マネジメント導入・推進マスタープランの策定
重点指向により、重点活動領域を絞り込む。進捗管理をきめ細かく行う。
⇒文書管理、重点活動である入退院のフローチャート作成(PFC)、定期的のチェック。
ステップ5:質マネジメントの構築・実施・運用
導入教育、業務プロセスの可視化、業務プロセスの標準化、文書管理システムの構築、
内部監査システムの構築、マネジメントレビュー、広報。
⇒まずは入退院業務のプロセスの可視化。
ステップ6:質マネジメントの継続的改善
内部監査、マネジメントレビュー、教育、方針管理。
⇒運営委員会で報告および評価。
ステップ7:これまでの活動のまとめ
進捗状況を職員に見せる。
⇒運営員会およびブログ等で広報する。
*⇒は当院の方針