西崎病院ブログ

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2015年12月

沖縄と熊本の食塩摂取量の違い

沖縄と熊本の食塩摂取量の違い 糖尿病学会九州地方会では、他にも推定塩分摂取量についての研究発表がされていました。 沖縄中部のあるクリニック受診者の推定塩分摂取量は、男性が9g台、女性は8g台(チラリと見せてもらっただけでうろ覚えですが)でし… 続く

沖縄と熊本の食塩摂取量の違い

糖尿病学会九州地方会では、他にも推定塩分摂取量についての研究発表がされていました。
沖縄中部のあるクリニック受診者の推定塩分摂取量は、男性が9g台、女性は8g台(チラリと見せてもらっただけでうろ覚えですが)でした。上天草では男性9.4g、女性10.1gでした。これはアンケートに協力して頂いた意識高い層ですから、実際はもっと多いと実感していました。
厚生労働省の平成24年国民健康・栄養調査結果では、県別の食塩摂取量が掲載されています。沖縄県は男9.5g、女7.8gで断トツで少ない!熊本県は男10.7g、女9.3g、全国平均は男11.3g、女9.6gです。
www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032074.html

西崎病院で随時尿からの推定塩分摂取量を測定すると、天草だったら12gくらい取っているかなあ、と予想するメタボの方(失礼!)でも、8g台だったりして、びっくりする事が多いです。沖縄の食生活で塩分が少ない事はとても良いことだと思います。

逆に、沖縄は天草と比べて魚の消費量が少ないのでは、と思います。魚の油に多く含まれるEPA、DHAという脂肪酸があります。これらは、血管に良い脂肪酸と言われています。逆にAA(アラキドン酸)という脂肪酸は血管の炎症を起こす良くないもの、といわれています。そんな簡単に分類は難しいのですが、ざっくりと分けるとそうなるようです。
EPA/AA比が高いほど、血管に良い、ということになります。診療をしていると、この比が天草ではとても高く(血管に良い)、沖縄では低い(血管に良くない)ように感じます。

統計をとっていないので、あくまで実感の上ですが。
「沖縄の人が血管を良くするためには、塩の量は今のまま少なめで、魚を多く取りましょう」、というのがひとつ示唆されると思います。

ネットで探すと、魚介類消費量は沖縄がビリ(24439g/年)、熊本がビリから2番目!(35978g)でした。天草地方はもう少し多いと思いますが、低レベルの争いですね。1位の青森県は75261gで沖縄の3倍!です。

糸満の店で出てきた魚です。定番のマグロ、イカ、もずく。

糖尿病学会九州地方会に参加(&発表)してきました。

糖尿病学会九州地方会に参加(&発表)してきました。 11/27,28日に53回糖尿病学会九州地方会が福岡で行われました。 以前在籍した上天草総合病院での研究発表も行いました。 患者に食塩摂取に対するアンケートを行い、随時尿からの推定塩分摂取… 続く

糖尿病学会九州地方会に参加(&発表)してきました。

11/27,28日に53回糖尿病学会九州地方会が福岡で行われました。
以前在籍した上天草総合病院での研究発表も行いました。
患者に食塩摂取に対するアンケートを行い、随時尿からの推定塩分摂取量との関係を調べたものです。女性はアンケートで頑張っている、と答える割には塩を取っている、
刺身をものすごく食べる地方だけれども、食塩摂取と関連してそうなのはやっぱり漬け物?、という結果でした。
発表者本人はかなり緊張していたようですが、座長の先生からすばらしい研究ですね、とお褒めの言葉を頂きました。最後のセッションで早くまとめただけかもしれませんが。

福岡は気温が10度で、沖縄は20度位。学会後にかぜを引いてしまいました。この季節はかぜ注意ですよ、と患者さんにしゃべっているくせに。。。。

尿からの推定食塩摂取量は、西崎病院でも測定しています。「塩分は1日6gまで!」などと言いますが、自分がどのくらい塩分を取っているのかなかなか分かりません。高血圧の方は、一度測ってみるのも良いかと思います。10分ほどで結果は出ます。

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