西崎病院ブログ

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2016年10月

これって認知症?~認知症の気づきと対処法~

南部地区医師会より、第5回市民講座のお知らせです 日時:平成28年1 1月13日(日)開演14:00~16:00 会場:南部地区医師会館(老健施設東風の里)2階多目的ホール 当院副院長 脳神経外科の國吉毅先生が、 「これって認知症?~認知症… 続く

南部地区医師会より、第5回市民講座のお知らせです
日時:平成28年1 1月13日(日)開演14:00~16:00
会場:南部地区医師会館(老健施設東風の里)2階多目的ホール
当院副院長 脳神経外科の國吉毅先生が、
「これって認知症?~認知症の気づきと対処法~」をテーマに
特別講演をおこないます。
入場無料となっておりますので、ぜひお越しくださいませ(^^)

(以下は2012年に以前の勤務先でまとめていたものです)
糖尿病になると、認知症になる確率が上がります。

世界の調査をまとめたものでは、1.5倍~2倍ほどアルツハイマー型認知症になりやすいようです。

iospress.metapress.com/content/g16878t646635637/

65歳以上の日本人を15年追跡した研究では、(福岡県の久山町研究)、耐糖能異常では脳血管性認知症に4.2倍、アルツハイマー病で4.6倍なりやすい、という結果があります。ちなみに糖尿病患者だけを7年追跡した時は、差がなかったようです。これは、糖尿病患者が認知症が出現する前に比較的若くで死亡するからかもしれない、と記述されています。

www.rouninken.jp/member/pdf/18_pdf/vol.18_01-23-06.pdf

(日本語のPDFで分かり易いです)

今回は、認知症にならないための予防法と、認知症になったときの対処法をまとめてみました。認知症といっても、脳血管性、アルツハイマー型などいろいろありますが、今回は全部ひっくるめています。

※認知症にならないために(一般的なこと)

• 運動をする。

• 生活習慣病の治療をする。(脳卒中予防のため)

• サプリメント・栄養食品の効果は分かっていない。

• 魚料理、ナッツ類は良さそう。

• 少量の酒は良いかも。(赤ワインをグラス1杯位が良さそう、多すぎはダメ)

• 社会活動を続けるのは良いかも。

• 頭をあまりぶつけないようにする。

• 禁煙する。

参考:日本神経学会認知症疾患治療ガイドライン2010

www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/sinkei_degl_2010_05.pdf

※認知症にならないために(糖尿病で気をつけること)

• 重症低血糖をなるべく避ける(最優先)。

• 元気な年齢なら、どんな時でも血糖180mg/dl以下を目指す(HbA1c6.9%以下)

• 低血糖の危険が高くなる年齢になったら、HbA1c8%以下でOK。(低血糖予防のため。なるべく300mg/dl以下)

• 他の生活習慣病の治療をする。

参考:

Hypoglycemic Episodes and Risk of Dementia in Older Patients With Type 2 Diabetes Mellitus.(2型糖尿病患者において、重症低血糖の既往は認知症の危険を高める。軽い低血糖との関係は明らかでない。) jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=183750

Mid- and Late-Life Diabetes in Relation to the Risk of Dementia A Population-Based Twin Study. (13000人の双子の研究において、糖尿病では認知症のリスクは上昇する。中年に発症した糖尿病の方が、高齢に発症した時よりも認知症になりやすい。)

diabetes.diabetesjournals.org/content/58/1/71.full

Guidelines for Improving the Care of the Older Person with Diabetes Mellitus (アメリカ老年医学会 高齢者に対する糖尿病ガイドライン 2003年)

www.americangeriatrics.org/files/documents/JAGSfinal05.pdf

※糖尿病で認知症になったら

• 認知症にもいろいろな種類があります。まずは、どんなタイプか診てもらう。

• 副作用の少ない薬にする。(まちがって飲んでも大丈夫なように)

• 飲み方を簡単にする (毎食直前などは大変)。

• 自覚症状のない低血糖に注意。(自己血糖測定器があると便利)

• 急に状態が悪くなった時にどこまでの延命治療をするか、話し合っておく。

• シックデイに注意!!

シックデイ(病気の日):糖尿病では、病気などのストレスで血糖が上がりますが、同時に食欲が落ちて食事が取れないことがあります。このようなときに薬やインスリンをどうするか、とても難しくなります。その時の対処法をシックデイルールといいます。

www.dm-net.co.jp/seminar/12_/

その他参考

Effect of the treatment of Type II diabetes mellitus on the development of cognitive impairment and dementia (糖尿病患者への治療が認知症の改善に影響するかはまだエビデンスが足りない。2009年のコクランレヴュー。)

onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD003804/abstract

西﨑病院 糸満市座波371-1
098-992-0055

【糖尿病の薬について(低血糖を起こす薬、起こさない薬を覚えましょう)】

2016年 10月28日 (金) 午後1時15分~1時45分  西崎病院 外来待合室 健康教室のスライドの一部です。今回は、糖尿病療養指導士を受験するスタッフも勉強がてら聞くので、ぶっちゃけた話はすこし減らしたつもりです。実臨床では、教科書… 続く

2016年 10月28日 (金) 午後1時15分~1時45分  西崎病院 外来待合室
健康教室のスライドの一部です。今回は、糖尿病療養指導士を受験するスタッフも勉強がてら聞くので、ぶっちゃけた話はすこし減らしたつもりです。実臨床では、教科書に書いている内容では、うまくいかない事もありますが、しょうがありません。

患者さんには、ご自分の飲んでいる薬は覚えておいて欲しいと思います。そして、どんな性質の薬かも知っておくと完璧です。健康に長生きするために、毎日飲む薬ですし。

西崎病院でよく処方する糖尿病薬を、低血糖を起こす、起こさないで分けてみました。
・低血糖を起こす薬
 グリメピリド(アマリール)、シュアポスト、ナテグリニドなど
 とインスリン(グラルギン、ランタス、トレシーバ、ノボラピッド、ヒューマログなど)
・低血糖を起こさない薬
 エクア、ジャヌビア、スイニー、ネシーナ、
 ピオグリタゾン(アクトス)、メトホルミン(メトグルコ)、ボグリボース(ベイスン)、セイブル、スーグラ、カナグルなど















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