西崎病院ブログ

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2015年11月

南部糖尿病ネットワークで講演会

南部糖尿病ネットワークで講演をさせて頂きました。 11/19に南部医師会館にて「メタボリックシンドロームに対する費用対効果に優れた指導法」という題名で講演をさせて頂きました。ご出席された方々本当にありがとうございました。 座長のみなみしまク… 続く

南部糖尿病ネットワークで講演をさせて頂きました。

11/19に南部医師会館にて「メタボリックシンドロームに対する費用対効果に優れた指導法」という題名で講演をさせて頂きました。ご出席された方々本当にありがとうございました。
座長のみなみしまクリニック島袋毅先生のお蔭で、質疑応答も活発で、盛り上がったのではないかと個人的に感じました。

講演で話せなかったダイエットに関する簡単なスライドがありますので、掲載します。






私見も入っておりますので、ご意見ご批判あれば、ぜひコメントして頂ければ勉強になります。

生活習慣を変えていくための心構え

糖尿病などの生活習慣病は、薬はかなり以前より良くなりました。それでも生活習慣の改善が一番であることは変わりません。しかし生活習慣を変えるのはとても大変です。慢性腎臓病の生活・食事指導マニュアル2014に患者さんへの心理的サポートの仕方が載っ… 続く

糖尿病などの生活習慣病は、薬はかなり以前より良くなりました。それでも生活習慣の改善が一番であることは変わりません。しかし生活習慣を変えるのはとても大変です。慢性腎臓病の生活・食事指導マニュアル2014に患者さんへの心理的サポートの仕方が載っているので、勉強がてらまとめてみました。

改善への大まかな順番
1.信頼関係を築く。
2.患者を理解する。
3.目標を具体的につくり、達成しやすいような環境を整える。
4.良い行動を承認し、やる気に火をつける。

1.信頼関係を築く。
初診時は自己紹介。わかりやすく。プライバシーに気を遣う。

 面接に集中するために、プライバーシーが保たれる整理整頓された空間が理想的。机の配置は図のようにすると真正面よりは互いにリラックスできる。

2.患者を理解する。
患者からいろいろな情報を聞く。話の流れに逆らわず。脱線したら「ところで」と話を元に戻す。抽象的な表現は「例えば?」とか「具体的には?」と聞いてみる。
○聞くことは、身体面、行動面、心理社会面の3つ。
太っているのは食べ過ぎ、などの思い込みをすて、その人の行動、努力、良い面に注目する(後でそれを伸ばす)。
「それは大変でしたね」などの共感が自然に出るようにする。

3.目標を具体的につくり、達成しやすいような環境を整える。
減塩、減量などの必要性と方法の説明だけでは実行しにくい。何をどうするか具体的に決める。行動目標は「3ヶ月後に体重を3%減らす」「塩分摂取量を1日6gに減らす」など。それを具体的に「間食は1日1個まで」「汁物は週に3回まで」などと決めてみる。
、最低4週間程度の一定期間は意識的に繰り返すようにする。面接の刺激の有効期間はほぼ2週間程度。理想はそれ以前に「どんな様子か」を把握したい。
○努力すれば7~8割は実行できそうなことを、1~2項目に絞り込む。
つまづきやすい状況にも対応方法を考える。お腹がすいたら「10回スクワット→交感神経活性化で食欲低下」「3分歯磨きして歯もきれいに、お腹もすっきりに」など。

4.良い行動を承認し、やる気に火をつける。
やる気が起こるのは、患者がその行動を実行できると思い、実行したら良い結果が期待できるとき。「運動したら眠れるようになった」や、合併症進行予防のために、「早く取りかかるほど課題は少なくてすむ」というプラス面を強調。「このままだと~~になりますよ」という脅しよりはるかに良い。
ノートや体重記録など、セルフモニタリングは確実かつ効果的な自己コントロール法であうる事を説明する。出来ないことや疑問質問も記録があれば書ける。
面接で決めたことは、なるべく今日からすぐに実行するように促す。まずは取りかかることが重要!。

参考文献 日本腎臓学会 「慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル ~栄養指導実践編」
ネット上で公開されています。CKDガイドラインをベースに、禁煙なども含めた具体的な指導方法が載っており、とても参考になります。

(慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル ~栄養指導実践編 資料 CKD管理ノートより)

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4価インフルエンザワクチンについて

今年から、インフルエンザワクチンが3価から4価に変更されました。勉強がてら何が変わったのかまとめてみました。 インフルエンザ関係については、厚生労働省のホームページが一番分かりやすくて客観的に書かれているように思います。毎年少しずつ改訂され… 続く

今年から、インフルエンザワクチンが3価から4価に変更されました。勉強がてら何が変わったのかまとめてみました。 インフルエンザ関係については、厚生労働省のホームページが一番分かりやすくて客観的に書かれているように思います。毎年少しずつ改訂されています。 www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html 4価インフルエンザワクチンについて ●去年まではA型2価、B型1価の3価ワクチンだった。(日本は不活化ワクチン、鼻噴霧の生ワクチンも海外にはあり。日本はそろそろ臨床試験?) ●WHOが2月ごろに次のシーズンにどんなウイルスが流行するか予測して推奨ウイルス株を決定。それをもとに厚労省を経てメーカーが製造。 ●インフルA型に比べ、B型は、重症になる人が少なそう、ワクチンによる免疫獲得が悪い、などの理由で、今まで1価しか入っていなかった。 ●ところが、2011年以降B型インフルエンザはビクトリア株、山形株の2種類が同シーズンに流行することが多い。 ●そこで、2種類の株を入れて4価ワクチンが作られた。2014-15シーズンよりアメリカでは接種されている。 ●B型へのワクチンの効きは比較的悪かったが、4価になることで、予測の外れがなくなる。 ●値段は上がった。製造時に使用する卵が増えるせい。当院では3000⇒4000円に。 厚労省のホームページにもありますが、インフルエンザワクチンは、インフルエンザにかからなくなるというよりは、重症化を抑える事がわかっています。個人的には、自分だけでなく、周りへの感染を防ぐことがワクチンの意義だと思っています。高齢者、抵抗力の落ちた方は、もちろんのこと、家族や周囲の方もワクチンをすることで、みんなが守られるのではないかと思います。

西崎病院におけるインフルエンザワクチンの効果

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